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コラム

2021.09.30

アウトドアの視点から考える地方創生

コロナ禍で改めて注目される社会問題「東京一極集中」。

ポストコロナ、ウイズコロナの新たな日常を支える社会への変革と地方創生の動きとして、

「東京一極集中」問題の是正に向け、重要なキーワードのひとつとして挙げられるのが『アウトドアの活用』です。

 

今回の記事では、「アウトドア」と「地方創生」という2つのキーワードを用いて、

社会情勢や各企業の取り組みなどをお話ししていきます。

 

前回の記事をまだご覧になっていない方はこちらもチェック!

『前編:アウトドアの新時代到来!?今、アウトドア業界がアツい!

 

目次

 

自然の魅力を地域の新たな価値創出に!

地域の豊かな自然資源を生かし、自然指向の新しいライフスタイル生み出そうという動きが全国各地で同時多発的に起こっています。

 

近年、伸び続けているアウトドア需要。

その背景にあるのは、感染リスクの少ない野外での活動として注目されていることもありますが、

そのさらに根底にあるのは、人々の自然指向の強まりにあります。

 

つまり、世の中の流れとして、消費者の自然回帰への意欲や、自然への意識がますますが高くなってきているのです。

 

地方には、まだ発見されていない魅力的な自然資源がたくさん存在します。

そんな自然資源をうまく活用することが、環境問題の解決や地域経済の活性化につながり、結果として地方創生になります。

 

その一環の取り組みとして挙げられるのが、次に紹介するワーケーションです。

 

 

新しい働き方『ワーケーション』

みなさん「ワーケーション」と聞いてどんなことを想像しますか?

 

ワーケ―ションとは「ワーク(仕事)」と「バケーション(休暇)」の造語であるため、

おそらく多くの人にとって、仕事と遊びの両立と言うイメージが強いと思いますが、決まった定義はありません。

 

妙高市ワーケーションセンターの竹内氏は、ワーケーションを「4つのタイプ」に分類し、

個人と企業、仕事と休暇の関係からワーケーションについて整理しています(詳しくはこちら)。

 

  1. 社員に対して癒しを提供する
  2. 仕事の楽しさを追求する
  3. 仕事の集中力を向上する
  4. 人材を育成する

 

その中でも特に注目したいのが、最後の「人材育成」と言うキーワードです。

 

不確実性の高い自然の中で、変化に対応するプロセスは、現代のビジネスシーンに非常に近いものがあります。

正解のない今の時代を生き抜く上で、主体的に物事に取り組み、変化に対応し、

「未来を創る力」が求められる今の時代において、アウトドアにはこういった能力を身につけた人材を育成する力があります。

 

本来これらの力は人間が持っていた能力であり、現代の発展した社会を生きる中で忘れていた力なのかもしれません。

 

『自然には人を育てる力がある』ことから、ワーケーションには、アウトドアを活かした社員研修や人材育成に大きな可能性を感じます。

 

 

スノーピークが取り組む地方創生

日本を代表するアウトドアブランドの(株)スノーピーク。

その事業の一つに、地域の自然資源を活用したキャンプ場のプロデュースがあります。

 

人口の約7%しかキャンプを楽しんでいないという実態を、解決すべき重要な課題と捉え、

地域ごとにその土地の魅力を生かした高品質なキャンプ場をつくり、日本の全人口となる1億2千万のすべての人に、

キャンプを通じて「自然指向のライフバリューを提供する」ことを目指しています。

 

実際に、スノーピークが手掛けるキャンプ場がすでに全国各地に存在し、そこが地域の観光拠点になることで、

キャンプ場を中心とした地域経済の活性化が実現しています。(詳細はこちら

 

 

また、2018年に設立された一般社団法人野遊びリーグには、スノーピークが賛助団体として協力しています。

 

(一社)野遊びリーグとは、

高度化する文明社会においてそれぞれの国、地方に存在する野遊び活動を行い、それら野遊びの共創プラットフォームとしてネットワークを活性化し野遊びのさらなる普及と振興をはかり、同時に各地のリーダー育成をすすめることで、「自然と人」「人と人」がつながり、人々に対しての癒しを提供し、人間性の回復と地方創生に貢献することを目的

とした団体です。

 

世界でも希少で豊かな日本の自然の中で『遊ぶ』ことで、

人間にとっての原点を思い出し、文明の発展とともに離れてしまった自然との距離を縮め、

人間性を回復することが、(一社)野遊びリーグの大きなミッションです。

 

上記で紹介したどちらの活動においても、野遊びによる『人間性の回復』と言うキーワードが含まれています。

 

このようにスノーピークでは、野遊びの普及と地方創生という2つの目的の達成を通して、人間性を回復し、豊かな社会を実現することを目指しています

 

 

新潟県のアウトドア専門店が取り組む地方創生

WESTアウトドアライフストアは新潟県に4店舗を展開する1995年創業のアウトドア専門店です。

WESTのビジネスは、アウトドア活動に必要な「モノを売る」事業がメインですが、近年「コトを売る」事業にも力を入れてきており、

地域資源とアウトドアの掛け算による、新しい価値の創造に取り組んでいます。

 

その取り組みの一つが、上越市板倉区にある宿泊施設「ゑしんの里 やすらぎ荘」におけるグランピング施設のプロデュースです。(詳細はこちら

このグランピング施設は地域外の人はもちろん、地域内の人にも楽しんでもらうことで、地元の自然の魅力に触れてもらいたいという願いが込められています。

 

このように、今まで眠っていた地域資源を活用した地方創生につながる活動を、地元のアウトドアショップが中心となり行っているということは、

i-nacにとっても、アウトドアビジネスの最前線を学ぶ上で大きな存在となります。

 

WESTの2つ目の取り組み事例として、「新潟百名山」という活動があります。(詳細はこちら

これは、新潟県民に愛されている山々から選定された百名山をWESTのスタッフが登り、それを全国に向けて発信するという活動です。

地方創生に向けて、地域の自然を魅力的な価値ある資源にしていくことが必要となってくるため、このような「自然の魅力発信」といった活動は非常に大切な活動であると思います。

 

この活動を行っている中心メンバーは、i-nacの卒業生です。

こうした卒業生の活躍というのは、学生たちにとって、とても刺激になります。

 

また、新潟県内100箇所のキャンプ場にスポットを当てたNIIGATAキャンプ本 「新潟のキャンプ場徹底ガイド 2021-2022」を「月刊にいがた」と共に出版しました。

こちらの本は最近出版された本で、新潟県内のキャンプ場を紹介するだけではなく、

様々なアウトドアスポーツとカップリングした遊び方も紹介されています。

 

このように新潟県内のキャンプ場を新たな視点も含めて紹介することは、

地域の魅力の再発見につながり、結果として地方創生にもなります。

 

i-nacが取り組む地域活性・地方創生

i-nacでは、「地域の自然を活用して、地方創生をプロデュースできる人材の育成」を目指しています。

 

先ほど紹介した、(一社)野遊びリーグでは、「野遊び」を普及し、社会全体で人間性の回復を実現していくために4つの事業を展開していますが、

そのうちの「野遊びに関する指導者の育成」という教育事業について、i-nacがコンサルティング業務を受託することが決まり、

今年6月に業務委託契約を締結しました。

 

今後、「野遊びアカデミー」という名称の教育プログラムを構築し、2024年度のサービス開始を目指していきます。

 

詳細はこちらから▽
i-nacブログ:「野遊び」を社会に広める人材の育成事業に学校がコンサルティングを始めます!

 

また、前回の記事で紹介したように、「MURA18」や「ノルディックハーフマラソン」というアウトドアスポーツのイベントを開催することで、

全国から妙高を訪れる人の流れを創出し地方創生に貢献するとともに、自然の魅力の再発見につなげています。

 

さらに、inacでは、ワーケーションに関する取り組みも行っています。

 

i-nac、(株)日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)、妙高市ワーケーションセンター、(株)HIS、妙高市との産官学連携により、

都市部企業のビジネスパーソンが自然の中で「変化への対応力」を身につけるための、

妙高市の自然を舞台とした、3泊4日のプログラムを開発しました。(詳細はこちら

 

変化の激しい現代をリスクテイクしながら生き抜くためには、「不確かで予測が難しく正解がない状況」に的確に対応する能力が求められます。

これらの能力を磨くためにアウトドアフィールドで活動することは非常に効果的であり、

「変化すること」が当たり前の自然の中で、上記のような状況に適応する能力を身につけることができます。

 

 

この人材育成を目的としたワーケーションプログラムのコンセプト・概要については、日経新聞主催の下記のオンライン会議で田辺先生が発表(30分)しています。

 

日経ワーケーション会議 in 妙高 「新しい働き方と自然を生かす地域創生」

講演タイトル:「自然を生かした学び(知識創造)の本質~変化するリアルな世界で自分をアップデートする~」

国際自然環境アウトドア専門学校 講師 田辺 慎一

(詳細はこちら

                                                                                                                          

このようにi-nacでは、「地域の自然活用」「アウトドア」という2つのキーワードをもとに、『人材育成』という側面から地方創生に主体的に取り組んでいます。

 

これまで述べてきたように、アウトドアには「社会問題を解決する」大きな可能性が秘められています。

i-nacでは、「自然の恵みをすべての人に」を目指し、人と自然をつなぎ環境・社会課題を解決するプロを育てていきます。

 

前回の記事もチェック↓

『前編:アウトドアの新時代到来!?今、アウトドア業界がアツい!

 


インタビューワー:竹田 嶺

新潟県妙高市出身。1歳よりスキーを始め、大学まで競技スキーを続けてきたが、学生時代にバックカントリースキーに出会い、大自然の中で制限をかけられずに自由に滑れるスタイルに魅了され、今はバックカントリースキーをメインとしている。
また、自然の風景を写真や映像で納めて、多くの人に魅力を知ってもらうために映像クリエイターとしても活動中。

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