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2021.05.20

自然・環境・アウトドアにかかわる仕事ってどんなものがあるの?

【この記事はこんな方へおすすめです】
・自然の仕事に興味がある
・環境にかかわる仕事に興味がある
・アウトドア業界の仕事に興味がある
・自然豊かな地方で暮らしたい。でも何ができるだろう?仕事はできるだろうか?と心配がある

こんにちは。i-nacで約10年強、広報を担当している小林です。今日はこの分野の「仕事」についてご紹介します!

 

【目次】

1.大きく分けて6分野に大別

2.各分野の主な職種・仕事内容を見てみよう

3.自然の仕事を目指すには?

4.どんな人が向いているの?

5.おわりに……自然と共にある国、日本

 

 


大きく分けて6分野に大別

自然にかかわる仕事は実はかなり幅広いです。

日本には四季があります。また南北に長い国土ゆえ、気候帯が幅広い。第一次産業・農林業を見たところでも、生産~流通まで幅広い事業で成り立っていることが分かります。

 

まずは、どういう自然と関わりたいのか?

街中の植物、深い森、里山、昆虫や鳥、哺乳類、海、川、…細分化していくと面白いですね。惹かれるのはありますか?
例えば哺乳類だって、保護対象の希少動物もいれば、私たちの生活に被害が深刻な野生動物もいます。

 

またどういう「アプローチ」で関わりたいのか?

魅力を伝えたい、守りたい・残したい、活用していきたい、などなど。自分の心に聞いてみましょう!

 

余談ですが、そんな気づきを与えてくれたり、広げてくれたり狭めてくれたり、そんなことが出来るのが学校の学びなのかもしれません。

さて話を分類に。今回は大きく6分野に分類しました。

 

■教育・普及啓発

■自然環境保全・再生・保護

■生物調査・環境調査

■野生生物管理

■アウトドア・エコツーリズム

■農林業

 

2つ補足をすると、まずこの分類は「私たちの学校で目指せる」ということにしました。

6分野以外にもこういった分野があります。

■環境科学・環境工学の分野(環境分析、自然エネルギー、リサイクルなど)

■造園・都市緑化

ただ当校では学びを提供していないことと、私自身の知識不足もありますのでこの紹介では省略しました。

 

もう一つですが、実際の現場でははっきりと分野が分かれていることもありますが、複数分野にまたがることは多くの事例があります!
むしろ線引きするほうが難しい、という意見もあるでしょう。

 

例えばこんなことをしている卒業生がいます。

・グリーンシーズンのメインは登山ガイドとしてお客様を山に案内
・希少生物の個体数調査や生活痕調査、農業生産法人で米作りのアルバイト、なども合間の仕事として
・ウィンターシーズンはスキー場でパトロール業務。スキーガイドとしてお客様をバックカントリースキーに案内することもある

 

「自然」という共通項をもって、生活している土地や季節にあわせ、自分の得意や強みを発揮していく。

今の時代の働き方が実現できる分野であるとも言えるでしょう!

 


各分野の主な職種・仕事内容を見てみよう

 
では具体的にそれぞれの分野を見ていきましょう!

 

■教育・普及啓発

★こんな仕事
・自然のもつ力や、自然の中での体験を人の成長に生かす
・自然の大切さや楽しさを伝える

★職種例
・野外活動指導者
・自然ガイド
・インタープリター(自然解説員)

★仕事場所の例
・自然学校
・キャンプ施設
・ビジターセンター
・博物館
・観光案内施設や地域おこし/まちづくり団体など

 

【この分野で働く卒業生】

佐藤翔太郎さん

勤務先:トヨタ白川郷自然學校 WEBサイトはこちら

***
岐阜県白川村にあるホテルと自然体験施設です。
肩書は「インタープリター」、子供や親子を対象とした教育系キャンプ、自然解説、学校研修や企業研修など、様々なプログラムの企画・運営を担当しています。

 

【この分野で働く卒業生】

安部詩織さん

勤務先:NPO法人緑とくらしの学校「森のようちえんてくてく」 WEBサイトはこちら

***
学校があるお隣、新潟県上越市にある森のようちえんで野外保育士をしています。毎日てくてくの森を中心に、自然の中で子供の成長を見守っています。

 

■自然環境保全・再生・保護

★こんな仕事
・自然公園や自然環境保全地域の管理や保全活動を行う

★職種例
・レンジャー(環境省自然保護官)※
・アクティブレンジャー(自然保護官補佐)
・自然保護指導員
・自然保護団体職員

※レンジャーになるには、まず国家公務員採用試験(大卒程度/総合職もしくは一般職)に合格し、自然系技官として環境省へ入省する必要があります。よって当校からいきなりの挑戦は難しい状況です。

 

★仕事場所の例
・環境省地方事務所
・東京都環境局
・各種社団法人など自然保護団体

 

【この分野で働く卒業生】

準備中です。お待ちください。

 

 

■生物調査・環境調査

★こんな仕事
・野生動植物の調査や環境アセスメント(環境影響評価)※を行う

環境アセスメントとは、 開発事業が環境にどう影響を及ぼすかを調査、予測、評価を行い、結果を住民などに公開して意見を集め、事業計画に反映させることで環境の保全をはかる制度

★職種例
・野生生物調査員
・環境調査員
・環境アセスメント調査員

★仕事場所の例
・生物調査や環境調査会社
・環境コンサルタント会社

 

【この分野で働く卒業生】

甫仮啓介さん

勤務先:株式会社CTIリード WEBサイトはこちら

***
対象は魚類、植物など多岐に渡ります。高山~里山まで幅広い環境で活動経験があるのでその経験をかわれ、現場での調査が主業務です。

 

■野生生物管理

★こんな仕事
・希少生物の保護管理を行う
・野生鳥獣被害への対応・対策を行う

★職種例
・猟師/ハンター
・鳥獣被害対策員
・鳥獣被害対策アドバイザー/コンサルタント

★仕事場所の例
・自治体の鳥獣害対策員
・各種社団法人など自然保護団体や被害対策団体等
・鳥獣害対策製品のメーカーやコンサルタント会社

 

【この分野で働く卒業生】

野田祐希さん

勤務先:協和テクノ株式会社 WEBサイトはこちら

***
イノシシやシカ、カラスなど野生動物による農作物やヒトへの被害を防ぐための威嚇機器や電気柵、フェンスなどを製造・販売する会社で営業を担当しています。
ハンターだけでなくこういった野生動物への関わり方もあります!

【この分野で働く卒業生】

福島脩太さん

勤務先:妙高市鳥獣対策専門員

***
在学中に銃砲所持許可と狩猟免許を取得。卒業後はアウトドア専門店での勤務を経て、念願の猟師になりました。適切な個体数を維持するための狩猟のほか、テレメトリー調査(生息域や行動を把握するための調査)などの業務も行います。

 
 

 

■アウトドア・エコツーリズム

★こんな仕事
・自然の楽しさを伝える。レジャーをつくる
・自然の中で、心と体の健康づくりをサポートする

★職種例
・登山ガイド
・アウトドアガイド
・アウトドアインストラクター
・エコツアーガイド
・メーカーや専門店スタッフ

★仕事場所の例
・ガイド会社
・旅行会社
・レジャー/リゾート施設
・アウトドアフィットネスジム
・アウトドアメーカーやショップ

 

【この分野で働く卒業生】

花田海さん

勤務先:WEST OUTDOOR LIFE STORE WEBサイトはこちら

***
新潟県内4店舗+オンラインショップを展開するアウトドア専門店で、クライミングウォール、カフェを併設するお店もあります。
登山用品を中心とした売り場を担当するほか、新潟県内の山をガイドして動画を作成したりと、登山ガイド資格や経験を強みにお客様をサポートしています。

 

【この分野で働く卒業生】

川合陽介さん

Small Mountains 代表 WEBサイトはこちら

***
民間企業にて人事を担当後、35歳で入学し、卒業後は脱サラ登山ガイドとして、登山ガイドオフィスを開業。長野県の八ヶ岳・霧ヶ峰で主にガイドをしています。

 

■農林業

★こんな仕事
・農業、林業等を通じて、地域の自然環境と人のくらしを支える

★職種例
・農林業従事者
・森林インストラクター

★仕事場所の例
・農業組合、農業生産法人
・森林管理署、森林組合

 

【この分野で働く卒業生】

伊藤雅文さん

伐採士・空士として自営 メディアTURNSで紹介されました。こちら

***
当校卒業後は自然保護事業や生物調査などに携わり現在は妙高で伐採士・空士として事業を行っています。学校の森林管理実習の講師も務めています。

 

 


自然の仕事を目指すには?

 

先ほどのどの分野にも必要な知識・技術を学べる大学・専門学校などがあります。また自然学校やアウトドアガイド会社など「研修生」という制度を設けているところも多いです。

研修生は学びながら働くこと、お金を稼ぐことが可能です。経済的負担が少なく、また実力では一気に研修生ではなく一人立ちもできるかもしれません!
一方、そこだけの知識や経験に留まってしまいがち、という側面も…。

その点、学校はどんどんチャレンジが可能な環境なので、広い視野・ネットワークづくりには強いでしょう。

学校の場合、自然を学ぶ分野なので、「立地環境」、これがカリキュラムの違いにも大きな違いをもたらしているように思います。

■大学■
↓↓
研究施設が充実、よって研究活動やそのネットワークが充実している。
演習林や実習施設などを持つ学校も多いが、大学の敷地内にあるとは限らず遠方の場合も多い。

多くは3年生からの専門科目やゼミから、その分野にフルで没入する様子。

 

■専門学校■
↓↓
そもそも大学と異なるのは職業人を育てるということ。就学期間が短いこともあり、1年次から専門科目を実施。実技を重視しているところが多い。

都市部の学校では日常的なフィールドは都市公園など。実習として長期で森や山、海など遠方のフィールドを利用。

 

ちなみに当校は海~高山まで、自然が日帰り圏内の日常にあるので、特別にフィールドに移動する感覚はないことが大きな特徴です

 

なお学校の様子は個人の主観もあるので、詳しくはパンフレットを取り寄せたり、説明会に参加してみましょう!心動かされる風景や景色があれば、それが学びを決める一つの材料にもなりそうですね♪

 


どんな人が向いているの?

 

分野で違いはあるでしょうが、下のどれかに当てはまる、そんな方は素質アリだと思います!この気持ちがあれば当校には合格です(笑)

 

・自然が好き

・美しい景色に感動したことがある

・動物や植物が好き

・地球環境問題に興味がある、何かできないかと考えている

・自然やアウトドアで、誰かを喜ばせたい、幸せにしたい

・自然豊かな地方で暮らしたい

・自然は時に予測不可能
→季節の変化、天候の変化、など変化を楽しめる

・体を動かすことが好き

 

どうでしょう?当てはまるものはありましたか?

最後二つの項目ですが、自然の中ではフットワークの軽さが重要!考え判断し動ける、元気な心と体が何よりの資本です!

 


おわりに…
自然と共にある国、日本

 

日本は国土の7割が山地山岳で、森に覆われている山の国、森の国、水の国、生き物豊かな生物多様性の国です。
そして、それをうまく利用した生活や文化がそれぞれの地域に根付いています。

この魅力的で恵まれた自然環境を、伝える仕事残す仕事生かす仕事これらの可能性はまだまだ、まだまだつきません!

さらに四季があるので、季節が変わればアプローチが変わる面白さもあります。

 

企業形態はアウトドアメーカーや登山・トレッキングツアーを扱う旅行会社など、大手と呼ばれるところから、中小企業やNPO団体、また起業したり、フリーランスで季節ごとに仕事を組み合わせて働くなど多様です。
当校では1年次より面談や企業研修を実施、本人の希望により就職や卒業後の就業をサポートしています。

安定や奨学金の返済を最優先にし選択を行う学生もいれば、自分らしさや好きを重視して選択する学生も増えてきている印象です。

 

ここ雪国・新潟では、特に雪がある時期・雪がない時期、それぞれに仕事や生活が変化したり、様々組み合わせている人は昔からよくある話。

副業を認める企業、ワークとライフのバランスを重視する人、が増えていますが、企業に属することが主流になり、こういった変化が新しさとして映る方も多いのでしょうね。

 

自然と同じように、多様で変化し続ける。
それは自然と共に歩んできた日本では「ヒト」として心地よく、それがナチュラルなのでは…とも思います。

 


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